みなさん、こんばんは。
今回は栄養素1つをピックアップするのではなく、病気に対して栄養素がどういうアプローチができるのか、できるかもしれないのかという方向から栄養素を見ていきたいと思います!
今回は、ビタミンCがあの大敵に効くかも?ということで早速見ていきましょう!
オレンジ300個のビタミンCが大腸がんに効く?
サイエンスで発表された研究では、ビタミンCが大腸がんに薬として将来利用できるかも!という結果を導き出したそうです!
大腸がんは、死亡率で見るとなんと2番目に多いがんで、女性だけで見ると1番多いがんなんです。
アメリカでは、大腸がんの症例を見ると約半数が2つの悪い遺伝子が原因だと言われていて、原因がわかってはいるものの、こやつらの攻撃力が高いため、化学療法では効果がいまひとつのよう。。
元々、ビタミンCは抗酸化作用が高い栄養素としても知られていて、健康状態を改善してくれると考えられていて、実際に細胞の損傷を予防してくれたり、進行を遅くしてくれるパワーを持つ、強い栄養素でしたよね。
そして、そんなビタミンCと大腸がんに注目した研究者が、悪さをする遺伝子くんたちに高濃度のビタミンCを与えることによってビタミンCが酸化して、患者にプラスの効果をもたらす可能性があるぞ!という発見をしたのです。
実際にこの研究チームは、細胞培養とマウスの実験で、約300個のオレンジに当たる高濃度のビタミンCが、悪さをする遺伝子が大腸がんの腫瘍に変異していくのを妨害してくれるんだという研究結果を導いてくれたんです。(1)
この結果が、新たな治療法の開発につながっていけばいいですよね、だって現在の化学療法だとなかなかプラスの効果が現れないわけですし、日本だけじゃなくて、アメリカでも3番目に多いがんがこの大腸がんだと言われているので、世界を見渡しても待ち望んでいる患者さんが沢山いそうですしね。
ただ、やっぱり、オレンジ約300個にはかなぁり驚きました笑
オレンジ好きな私は生涯で換算したら300個くらいいくかもしれないですけど、治療の中でその量を摂取するわけですから…うん、とにかくすごそう。。
がん細胞はどうやって撃退されていく仕組み?
動脈などの酸素が沢山ある環境の中では、アスコルビン酸と呼ばれるビタミンCの一部が酸化されて、デヒドロアスコルビン酸と呼ばれる新たなものに変換されるんです。
なんだか、超悪者みたいな名前。
でも、こんな悪者みたいな名前ですが、この研究前までは謎に包まれていたっていう面白い存在のデヒドロアスコルビン酸。
どうでもいいんですが、思い出したちょっと切ない話があって、一時期、笑い方がうるさすぎてニックネームが101匹わんちゃんに出てくる悪役の
「クルエラデビル」
って呼ばれていたことがあったんですけど、さすがに傷つきましたよね笑
ニックネームをつけられるということは、少しは親しんでくれているということなのかもしれませんが、皆さんもニックネームをつけて、呼ぶ時は少し気をつけて下さい笑
さてさて、デヒドロアスコルビン酸の話に戻りますが、細胞内にデヒドロアスコルビン酸が入ってからの働きが謎に包まれていたんです。そもそも細胞内にデヒドロくんが入るためには、糖を輸送することで知られている膜タンパク質がグルコースとともにデヒドロアスコルビン酸を細胞内へ入れてくれていたんですって。
逆になぜかアスコルビン酸に対しては何もしてくれない膜タンパク質。
ただ、今回の研究の中でようやくデヒドロアスコルビン酸が何をしているのかが判明したようです。
デヒドロくんが一旦がん細胞の中に入ると、がん細胞内の抗酸化物質がデヒドロくんをアスコルビン酸に戻そうとするんですって。その流れの中で抗酸化物質がなくなっていき、結果的にがん細胞は酸化ストレスで消えていくっていう仕組みだということがわかったようです。
悪い遺伝子細胞は、生きつつ仲間を増やすために多くのグルコースを必要とするんですが、そのために必要な膜タンパク質を通常よりも多く発生させるんです。
さらに悪い遺伝子細胞は、普通の細胞よりも多くの活性酸素を作るので、生きていくために多くの抗酸化物質が必要になるんです。
こんな特徴を持っているので、結果的にデヒドロアスコルビン酸までも入りやすくさせ、がん細胞が酸化ストレスで消えていくっていう仕組みができるんですね。
自分が生きていくためのシステムがまさか自分を滅ぼすシステムまでも作り上げているとは…なんだか面白いもんですねぇ。
まだまだ研究が必要!
大腸がんに効果があるとわかったわけなんですが、さすがにオレンジ約300個のビタミンを体内に入れるっていうと、ビタミンCは他の細胞にも色々な影響を与えているので、他の細胞への影響についても今後は考えていかなきゃいけませんよね。
とはいえ、他のがん治療にも役立つかもしれないこの研究結果や治療法については目を離せないですね。
投薬方法は、口からの投薬だと小腸で十分に吸収されない可能性もあるので、一番考えやすい投薬は静脈注射が良いとのこと。
吸収率が投薬する場所によって違うっていうのは本当に面白いなぁといつも思います。
ということで、今回は焦点をぎゅっと絞って、オレンジ約300個分のビタミンCががん細胞を壊す働きをしてくれるかも!?説について見ていきました。
今後もこんな感じで少し範囲を絞った情報についても見ていけたらなぁと思います!
MISATO
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