ビタミンは、五大栄養素の一つとして数えられるほど、私たちにとってとても大事な栄養素です。
ただ、体内では十分に作られなかったり、種類によっては全く作られないために、食べ物から摂取していく必要があります。
中には、食べ物ではなく違うものに頼って作られるビタミンも。
このように様々な食べ物から摂取する必要があるのに、必要量は栄養素によって異なるから、
「食事はバランスよく取りましょう」
と言われるんでしょうね。
というわけで今回は、
- ビタミンとはなんなのか
- どんな働きをしているのか
- どんな食品がどの栄養素をもたらしてくれるのか
についてご紹介していきます。
目次
ビタミンって?
ビタミンは13種類あります。
ビタミンだけでそんなに種類あるの?
思い当たるものA,B,C,D,E…Fあ、Fはないわ…13種類…むむむってなります。
ともあれ、多くの果物や野菜に様々な種類のビタミンが含まれているので、いろんな食材をバランスよく食べることで、体内では作られない、または足りないビタミンを補うことができます。
必須栄養素ということもあり、十分に摂取できないと様々な症状が起きてしまうので、注意したいですね。
脂溶性と水溶性ビタミン
ビタミンは脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンに分けられます。
①脂溶性ビタミン
これは、体内の脂肪組織や肝臓に貯蔵されています。
ビタミンA,D,E,Kが脂溶性ビタミンです。
水溶性ビタミンよりも体内に保存されやすいのが特徴で、数日、時には数ヶ月間保存されちゃうんです。
数ヶ月も保存されるなんて…凄まじい生命力というか、私の身体に数ヶ月間滞在してるなんて宿泊代取りたいレベル。。
とは言っても私のために働いてくれているんだからそれくらいは許してあげます。
吸収されるのは腸管で、脂質の助けを借りて吸収されていきます。
②水溶性ビタミン
水溶性ということからもわかるように、長く体内に留めることはできません。
脂溶性とは違い、体内に保存することができずに、すぐに排泄されてしまうので、頻繁に摂取していく必要があります。
ビタミンC,Bが水溶性になります。
ビタミンの種類について
では1つずつざっくりと見ていきましょう!
ビタミンA
レチノール、レチナール、βカロチンを含んだ4種類のカロチノイドをビタミンAと呼んでいます。
ビタミンAと一言で言っても実は総称してビタミンAと呼ぶだけだったんですね。。
ビタミンAは先ほども述べましたが、脂溶性です。
不足すると?
ビタミンAが不足した場合、暗いところで目が見えにくくなるという夜盲症になり、最悪の場合、失明してしまう可能性があったり、角膜乾燥症を引き起こすことがあります。これは、角膜を乾燥させてしまう目の病気です。
このように、不足してしまうと目に影響が出やすいので、気をつけたいですね。
多く含まれる食材は?
肝臓、ニンジン、ブロッコリー、サツマイモ、バター、ケール、ほうれん草、カボチャ、チーズ、卵、アプリコット、カンタロープメロン、ミルクなどです。
ニンジンはビタミンAのイメージが結構強いですよね。
一時期、花粉症にビタミンAが効く!みたいな話を聞いて、花粉が終わりかけの時期に飲み始めたことがあったんです。その時はとにかくニンジンの野菜ジュースをごくごく飲んでいた時期がありましたが、効果が現れないまま花粉の季節を終えました。
花粉に効くかどうかはやはり継続してみないとわからないし、終わりかけの時期に飲んでも何の意味もなかったので、今年こそは花粉症に打ち勝つための何かを見つけたいと思います。
ビタミンB1
ビタミンBはチアミンとも呼ばれる水溶性のビタミンです。
不足すると?
脚気やウェルニッケ・コルサコフ症候群という脳の機能障害が起こる病気になる可能性があります。
ちなみにこのウェルニッケ・コルサコフ症候群は、ウェルニッケ脳症とコルサコフ症候群を総称して、このようにいうだけで本来は違う病気ですが、どちらもビタミンB1不足によって引き起こされることから総称していうようになってきたようです。
多く含まれる食材は?
酵母、豚肉、穀類、玄米、全粒ライ麦、アスパラガス、ケール、カリフラワー、ジャガイモ、オレンジ、肝臓、卵などがあります。
ビタミンB2
リボフラビンとも言われる水溶性のビタミンです。
不足すると、リボフラビン欠乏症を引き起こします。
…って名前そのままやないかぁい!!!
これは主に口周りに起こる病気のようです。ただ、意外とこれがビタミンB2が欠乏している症状なんだということがわからないようです。
これはどれが欠乏していても言えると思うのですが、ビタミンB2が欠乏していたら、他の栄養素も欠乏しているんですよ、間違いなく。
今までお伝えしてきたものからもわかるように、欠乏症は結構大きな症状が出てしまうので、ビタミンB2が欠乏していたとしても、他の栄養素の欠乏状態に隠れてしまってビタミンB2の欠乏だということがわかりにくいというのが実態のようです。
だからと言って欠乏して良いものというわけではもちろんないので、ご注意あれ。
多く含まれる食材は?
アスパラガス、バナナ、柿、オクラ、ミルク、ヨーグルト、肉、卵、魚、緑豆に多く含まれます。
一つだけ申し上げておくと、食材についてはざっくりと話しているつもりはないんですけど、急に
肉
とか
魚
とかざっくり感が出ました、この急激なざっくり感に対してお詫びいたしますが、これは事実です。
ビタミンB3
ナイアシン、ナイアシンアミドとも呼ばれるビタミンB3は水溶性のビタミンです。
不足すると?
下痢や皮膚炎、精神障害の症状を伴うペラグラを引き起こす可能性があります。
ペラグラは、発疹ができてしまう病気で、全身ならまだしも体内にも炎症が出てしまうというもの。
蕁麻疹が出ると全身かゆくて本当に辛いのですが、そレと似たようなことが体内にも起こるって考えただけで…辛いです。。
多く含まれる食材は?
肝臓、心臓、腎臓、鶏肉、牛肉、マグロ、サーモン、牛乳、卵、アボカド、トマト、ブロッコリー、ニンジン、サツマイモ、アスパラガス、ナッツ、豆類、きのこがあります。
レバーとかいえばいいのに、肝臓、腎臓、心臓とか…すごいラインナップになっちゃいましたね、すみません笑
ビタミンB5
パントテン酸ともいうこのビタミンは、もちろん水溶性のビタミンです。
不足すると?
感覚異常やしびれを引き起こします。
多く含まれる食材は?
肉、全粒粉、ブロッコリー、アボカド、魚卵などがあります。
ビタミンB6
ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサールと呼ばれるこのビタミンは水溶性のビタミンです。
不足すると?
貧血、末梢神経障害、脳及び脊髄以外の神経系を損傷させてしまう可能性があります。
ただ、ビタミンB6は、多くの食品に含まれていることから、欠乏症にはかなりなりにくいとされているので、ひとまず安心して良いものだと思います。
多く含まれる食材は ?
肉、バナナ、全粒粉、野菜、ナッツなどがあります。
肉や野菜とざっくり言いましたが、それだけ沢山の食材に豊富なビタミンB6が含まれているということです。
牛乳も多く含まれますが、粉ミルクにするとビタミンB6の約半分が失われます。冷凍したり、缶詰の状態にすることでもビタミンB6は少なくなります。
ビタミンB7
ビオチンとも呼ばれるこのビタミンは水溶性のビタミンです。
不足すると?
皮膚炎や腸炎、腸の炎症を引き起こします。
でもビオチンについても不足することはあまりないのでご安心ください!
多く含まれる食材は?
卵黄、肝臓、野菜に含まれます。
ビタミンB9
葉酸、フォリン酸と呼ばれるこのビタミンももちろん水溶性です。
ビタミンB9が妊娠中に不足してしまうと先天性異常が出てしまうとして、一年を通して摂取することが推奨されています。
栄養面で妊娠中に気をつけるべきことは結構あると思うので、そういう面でもお伝えしていければと思います。
多く含まれる食材は?
葉野菜、エンドウやインゲン豆などのマメ科の植物、肝臓、パン酵母などがあります。
ビタミンB12
シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、メチルコバラミンと呼ばれるこのビタミンは水溶性です。
不足すると?
脊髄に異常に大きな未熟な赤血球(これを巨赤芽球と呼びます)が出来、巨赤芽球性貧血になってしまいます。
多く含まれる食材は?
大豆製品、魚、肉、鶏肉、卵、牛乳や乳製品などの動物性食品などがあります。
なので、ビーガンの方はビタミンB12が不足しやすいのでサプリメントで摂取するっのもありだと思います。
ビタミンC
アスコルビン酸と呼ばれるこのビタミンは水溶性です。
…ようやくビタミンB群の紹介が終わりましたね、長かった。。
不足すると?
疲労感を感じ、悪化すると毛細血管がもろくなって、歯茎や皮下から出血するといった壊血病の症状が起こります。子供だと発育不良が見られることも。
私が小さい頃、ビタミンCを摂れってよく親に言われたものですが、そういうことを考えていってくれてたんでしょうね、きっと。
ありがとうございます、子供はただただ大きく立派に育ちましたよ。
寒冷ストレスや喫煙によって体内でのビタミンCの消費量が高まることもあるようです。
ヘビースモーカーの方は非喫煙者の2倍の量が必要とも言われていて、よく吸う人ほどビタミンCの摂取はより重要になります。
多く含まれる食材は?
何と言っても果物と野菜です。特にオーストラリアで有名なカカドゥプラムと呼ばれる果物やアマゾン河流域で採れるカムカムフルーツと言われる果実はすべての食品の中でももっとも高いビタミンC含有量の食べ物です。
ビタミンCの弱点は「熱」で、3分異常茹でると半減してしまうというデリケートな栄養素ですので、そのまま摂取した方がより効率的にビタミンCを摂取することができます。
ビタミンD
エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールとも呼ばれるこのビタミンは脂溶性です。
不足すると?
子供ではクル病、成人だと骨軟化症になります。高齢者になると骨粗鬆症の原因になるなど、ビタミンDは骨の形成にとても大事なものです。
多く含まれるものは?
これまで食材を紹介してきましたが、ビタミンDはちょっと変わり者で、日光の紫外線によって皮膚でビタミンDを作っているので、これを欠かさなければ欠乏になることも少ないと言われていますが、季節的、気候的なものでもだいぶ左右されてしまいます。
食材では、鮭やサンマ、牛の肝臓、キノコからも摂取できます。
ビタミンE
トコフェロール、トコトリエノールとも呼ばれるこのビタミンは脂溶性です。
不足すると?
欠乏症自体まれですが、新生児に溶血性貧血を引き起こす可能性があります。これは、血液細胞が破壊されるために起こる貧血です。他にも、しびれ、近く異常などの神経症状が現れる場合もあります。
多く含まれる食材は?
キウイ、アーモンド、アドカド、卵、牛乳、ナッツ、ほうれん草などの緑色の野菜、加熱前の植物油などがあります。植物油は、古くなったり加熱すると酸化が進んでしまうので、早めに使い切ることが大事です。
ビタミンK
フィロキノン、メナキノンとも呼ばれるこのビタミンは脂溶性です。
不足すると?
基本的に腸内細菌によって体内合成されるので不足することはまれですが、血液凝固に時間がかかるという症状が現れます。
肝疾患で胆汁の分泌が悪い人、抗生物質を長期間服用して腸内細菌が減っている人は欠乏しやすいです。新生児は腸内細菌が少ないため欠乏しやすく、頭蓋内出血や新生児メレナ(消化管出血)を起こすことがあります。
多く含まれる食材は?
納豆、緑黄色野菜、海藻、アボカド、キウイ、パセリなどとにかく緑緑緑!なものに多いようです。
基本的に納豆や野菜、海藻などをとっていれば不足することはありません。
脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂ると吸収率がアップするし、熱にも比較的に強いビタミンなので炒め物もいいですね。
いかがでしたか?
本当に簡単にまとめたので、詳細についてはまた更新していきたいと思いますが、意外と知らないこともあったかと思います。
私は書きながらビタミンBが多すぎて自分が今ビタミンB◯の説明をしているのか意識が遠のきそうでした。
(情報は正しいのでご安心を)
ビタミンは、野菜や果物を必要量摂ることで摂取できるものですが、場合によってはサプリメントで補給することも必要かもしれません。
先ほど説明したビタミンB12にも言えることですが、動物性食品に多く含まれているのでビーガンなどの人はサプリメントで補った方がいいかもしれませんし、妊娠中の人や食事が制限された人にはサプリメントで補うってのも一つの手かもしれません。
用量や常用薬との相性もあるので、そういう点は注意したいところですね。
MISATO
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